防衛要塞都市

一機の銀色の戦闘機が、漆黒の戦闘機三機に向かって、街郊外上空へと飛び出した。


「たった三機で、それ以外の敵もなし……か。」


リーが、独り言のように呟いた。


『はあ……。』


続けて、ルイーズのため息がもれる。



「どうかしました?」


セイルの問いかけに、


『レーダー上に敵影反応無し。』「ステルス戦闘機だよ。」


ルイーズ、リーが同時に返答。


「では……。」


「目視でミサイル及び機関砲を発砲、敵機を撃墜せよ。」


並んでいた敵機は、それぞれが左右と上に別れて飛んでいく。


朝日を背に、全機がバラバラの方向へと進んだ。


ルイーズは機体を上空に持ち上げ、その内の上空へ舞い上がった一機を追うために、更に速度を上げた。


簡単にそれに追いついたルイーズの機体は、機体下方に取り付けられた機関砲を発砲した。