「あ。一つ、聞き忘れていました。 あなたが依頼した理由は?」 「あの人は…夫はあの女に騙されたの! 夫は貯金をあの女に貢いだの…!」 初めて見た… 先生のあんな怖い顔。 「そう…ですか」 真紀子が悪いのか、旦那の雅彦が悪いのか… それがわかるのは神だけかもしれないわね。 「では、失礼します」 私は先生のもとを去った。