空からゆっくり視線を僕に移す。 その彼女の鋭い目力に、一瞬怯んでしまった僕だった。 普段、教室で見る柔らかな表情とは、掛け離れていたから。 「佐々木君……。 最近、自分が変わったと思う事ない?」 突然の言葉に、彼女の言っている意味が分からないでいた。 「変わった事って?」 「私ね、霊感が強いの。 だから見える。 佐々木君に、もう一人誰かがいる。」