永遠に愛を捧ぐ…。~最終章~



「ごめんなさい。」

佐伯が、ペコリと頭を下げて、ゆっくりと僕の顔を見上げた。


「こっちも、ごめん。」


佐伯の目と合った。

その時だったんだ。

彼女の顔が、険しくなったのは。


「ねえ。歩夢に何か用なの?」


視線を外さないでいる佐伯に、梨華が声をかけた。


「あ…いえ。何でも。」


そう言って、僕から離れた。