「あの…歩夢? も…大丈夫だから、離して?」 「花梨……。」 その言葉に、母さんの体がビクンと震えた。 「歩…夢?」 母さんが、少し怯えた様な声を出した。 自分でも分からないこの感情が何処からくるのか…。 でも、僕は母さんを抱きしめる腕に力を入れた。