「ごめん…何でもない。」


そう言って、また激しく攻めた。


「…ハア…ハア…」


僕の頬を伝った汗が、梨華の額に落ちた。


欲望を吐き出した僕は、梨華の胸元に倒れ込む。


梨華は、意識をとばしたのか、規則正しい寝息をたてたまま動かない。


そんな僕は夢を見ていた。


辺り一面、火の海で母さんが何やら叫びながら泣きじゃくる夢を……。


その夢の意味が分からないまま、目が覚めた。


床に散らばった服を拾い集め、身にまとう。


あの夢は…何だったんだろうか。