あれから一ヶ月がたった。

「アイちゃん。
今日はね、仕事オフなんだ~!
だから、一日中アイちゃんのそばにいるからね!」


あたしは毎日欠かさず、お見舞いにきている。

仕事の時は、仕事が終わってから来るけど。


「アイちゃん。
早く、目覚ましてね!
アイちゃんいないと寂しいよ・・・。」


あたしは、病院にきていっつもこうやってアイちゃんに話しかけてる。

意味はないけど、話しかけてる。
いつかは反応してくれるかもしれないから。


「今日は、暑いね~」

ピクッ。

え?

ガチャ。

「あ、アカリ!
きてたんだ!!」

「コウタくん・・・」

「ん?どした?」

「今ね・・・
アイちゃんの指が動いたんだ。」

「マジで・・・?」

「うん。」


それからコウタくんとあたしは医者のところに行ってきた。


「アカリ!やったな。」

「だね!!」


アイちゃんが病院に入院してから、一ヶ月がたって退院の許可をもらった。

一週間に2.3回医者がうちに来てくれることになった。


「ありがとうございました。」

「いえいえ。
なにかあったら、すぐに連絡してくださいね。」


やっと、アイちゃんが家に帰ってくる。