──け、ど。 幼馴染みだったらもっと内側もわかってほしいなんて思う僕は、我が儘なんだろうか。 まとめちゃえば、彰那は役立たずな幼馴染みって訳なんだよね。 そこが彰那の数少ない愛嬌の一つで、なかなか憎めなかったりして。 そんな幼馴染みを持ってしまった自分に、思わず同情してしまう。 と同時に少し、虚しさを憶えた。 「おーいー!離れろ!神宮から離れろ!」 彰那が何やら喚いているのが聞こえてくる。