あたしは、エリート校に行って、
ずっと優等生のままで、
先生から少しだけひいきされてて、
ずーっとこのままなんだって思ってた。
少しだけ勇気を出したら変われるんだってやっとわかった。
今、あたしの胸には清美さんからもらったペンダントが光っている。
といっても、制服でよく見えないけど。
清美さんはもう会えないけれど、今でも家に帰ったら清美さんが、
「おかえりなさいませ、お嬢様。」
って笑顔で迎えてくれるような気がする。
ぎゅっとスカートの裾を握った。
「……先生!!」
先生はきょとんとしている。
「先生、あたし、この学校やめます。あたしはもっと自由なところに行きたい。あたしは校則なんかで縛られたくない。」
お父さんはあたしをパーで殴った。
ぱちんと音がした。


