その日、もちろん先生から厳重注意を受けた。
でも、厳重、といっても
「何なの?この下品な恰好は。あしたからきちんとしてらっしゃい。」
で終わり。
このときもっとちゃんと注意してくれてたらあたしはおかしくならなかったのかも。
今みたいに性格が歪んでなかったのかも。
もちろん次の日も、その次の日もあたしは服装を直さなかった。
「親に電話します!」
先生はそれだけ言って、指導室を出ていった。
次の瞬間、
ピッピッピッ
ぷるるるる……
という電話の音が聞こえた。
あたし、終わったかもしれない。
と思った。


