「じゃーね、ばーかっっ」 「……」 あたしはしばらく動けずにただその場に突っ立っていた。 涙も出てこない。 もう、あいつなんか信じちゃだめだ。 それはあたしの心に深く深く刻まれた。 あたしはあいつを信じない。 仲直りしよって言われても意地でもしない。 それどころか、今までの何倍にもして返してやる。 一人誓った放課後の屋上。 少しだけ冷たい風がひゅるり、ひゅるりと吹いていた。