同じことを考える人はたくさんいた。 「福原さんッッ」 「あたしとっっ」 「私が先よッ!!」 「福原さんっ、いいえ、福原様!!」 「福原様ぁっ!!」 あたしも負けじと中に飛び込んだ。 「福原様ぁッ!!!」 あたしが出せる一番の大きな声で叫んだ。 「ははっ、みんな落ち着いて?大丈夫、先に友達になった人もあとに友達になった人もみんな友達だし、仲間外れになんかしないから、並んで?」 あたしにはそのとき福原が神様みたいに思えたんだ。 あんなことになるなんて…… 思いもよらなかったから。