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「希魅!」

「やあ、りーちゃん…」



ぎゅううっと抱き付いてくるりーちゃんの頭を撫でる。



「希魅、顔やつれてる」



マジですか!
この入学式に何があったんだよ。

…と自問自答を繰り返してみると思い当たる節が多々…。



「ねえ、りーちゃん。わたし恋しちゃったのかもしれない」

「…………は?」

「あの新入生代表くんに、キュンと…ね」



うっとりとしていると背筋が凍るような殺気がりーちゃんからでていた。
…え?
りーちゃん?



「ぶっ潰す」

「……………What?」



般若のような顔で恐ろしい発言をする。


誰!?
この子どなた!?



「ゴルァァアァッ!!夏樹一、出てこいやぁあぁっ!!!!」

「…………っ…」



誰だーッ!?

の一言に尽きる。

わたしの知ってるりーちゃんは可愛くて、小さくて、優しくて、でもやっぱり可愛い女の子……の筈。

やばい、自信がなくなってきた…。



「のん!大丈夫か!?」

「譲…!」