私はこの時 初めて… 李由姫様のお父上様を裏切るという決心をしました。 大切な姫様の為に――― 泣き疲れて私の膝で眠っていらっしゃる李由姫様に 『元気を出して下さいませ』 と呟き……意を固めるのでした。 * * * 次の日、 朝早くから城の侍が集まる時間まで一人で修行して居られる巧哉様の元に行く。 『巧哉様』 「はい? えっと…そなたは?」 『私は李由姫様の専属の女中をしております…沙菜でございます』 姫様を救えるのは巧哉様だけだと思うのでございます。