初日にロッカーに詰め込んだ 全教科書の中から 情報のテキストを 探していたときだった。 ふいに名前を呼ばれ 驚いて振り向くと 彼女が困ったように笑いながら こちらを見つめていた。 「場所、わかんないんだ。 一緒に行ってもいい?」 コンピュータ室への道順なら だいたいわかる。 いいよ、と微笑むと 彼女は子供のように はしゃいだ。