「やっと、見つけた――!」 青年は彼女を抱き寄せた。 手に持った、淡い桃色の百合水仙の花と一緒に。 「わたしを、あなたのおひめさまにしてくれる……?」 彼女はちいさく呟いた。 ずっとずっと、言えなかったことば。