短くカットされた髪は生来のくせ毛らしく、あちらこちらに跳ね、春の陽光を浴びて、毛先がまばゆく透けている。 彼は、さきほどから、身じろぎすらしない。 体の大きな彼が、これほど堂々と眠っていれば、自然と先生の目にも留まらずにあるわけがない。 それでも、先生は呪文を唱え続けるだけで、注意をしようとはしなかった。 彼のほうをうかがうことも、なかった。 注意をするのも億劫になるような、穏やかな静けさだった。 わたしは、目を自分の机に移した。 黒板に書かれた文字を写している最中だった。