六限目の授業中、古典の先生は呪文を唱え続けていた。 その呪文は、ある生徒を眠りへと導き、また、ある生徒を携帯電話の画面に夢中にさせた。 槙は、前者の生徒だった。 わたしから見て、斜め前の、そのまた前の席で、机に突っ伏している。