「またふられた。お前はかわいいけど、中身はふつうだな、だって。ふつうじゃない女のほうが困るって、ちょっと考えればわかるじゃない」

「それはそれで、意味を取り違えているよ」

ハートのクッションを抱きしめて、泣きわめく。

そのピンク色のクッションは彼女のご自慢なのだけれど、なぜかわたしの部屋にも常備されていた。