仮面舞踏会【短編二編】

次の日、真奈美は何事もなかったかのように会社へ出かけて行った。

無理に元気そうにしている彼女を見るのは里緒も辛かった。

真奈美の外出後、昨夜から一生懸命考えていた事を実行しようと思った。

そして、真奈美の部屋のパソコンを立ち上げた。



真奈美は、会社とは逆方向へと歩き出した。

しかし行くあてもなく近くの公園のベンチに座った。

まるで、この傷ついた心のように、今にも雨が降りそうな曇り空の下で。



その日の夜、二人はリビングで静かに紅茶を飲んでいた。

『私が こんなこと言える立場じゃないことはわかっているけれど、

市ノ瀬さんにメールを出してみたらどうかしら?』

『もういいの・・・・・きっと、彼も私と会ったらがっかりするわ。

私も、彼のことでがっかりしたくないの』

『あの占い師だって言っていたじゃない!

心を見てくれる男性を選びなさいって・・・・

彼が川島さんと同じような人なら、それでいいじゃないの!

何度も何度も恋をして理想の人を見つけなきゃ!』

『私だって会いたいよ。彼がどんな人なのか知りたい。でも、その反面怖いの』

以前より臆病になってしまった彼女を見て、

どう償えばいいのかわからず 里緒は心が痛かった。