仮面舞踏会【短編二編】

次の日、真奈美は二時間も前に起きて身支度を整えた。

出勤するのに、なるべくいつもの自分に見えるように

化粧をして髪を束ねて眼鏡をかけた。

昨日までは、普通の旅行代理店に勤務する平凡な目立たない女性だったが、

真奈美が出勤すると女性社員たちは、

なんとなくいつもの雰囲気と違う真奈美に気付いた。

男性社員たちも、今まで気にもとめていなかったが彼女を意識しはじめた。

『彼女・・・・あんなに綺麗だったっけ?』

『お前も気付いたか?』

『今度食事にでも誘ってみるかな?』 ――――― 男性社員たち





『ねえねえ!彼女さぁ 整形でもしたんじゃないの?』

『まさか!』

『今は短時間で出来ちゃうプチ整形もあるしね』

『でも彼女の場合は 少しいじったくらいでは無理なんじゃない?』

『きっと気付かれないように少しずつしたんじゃないの?(笑)』 

――――― 女性社員たち





真奈美は仕事が終わると、どこにも寄らずにまっすぐ帰宅した。

一時間くらいして、里緒が深刻な顔をして帰って来た。