あたし南瑛菜(ミナミ エナ)。
高校2年生。一応、
男子バスケ部のマネを
やってます。


最近あたしは大きな悩みを抱えています。


それは、男子から全く女扱いを
されないこと。





クラスではともかく、部活のマネは
3人しかいないから特に比べられて…、








はぁ〜。

確かにせめて、おしとやかとか
だったら良かったのにな〜…。




「瑛菜〜。どうしたの?
そんな暗い顔しちゃって」

「あ、彩乃!聞いてよ!!」


この子は若山彩乃(ワカヤマ アヤノ)。
同じバスケ部のマネで、
あたしと違ってしっかり者で
あたしの良き親友。


「なぁんだ。そんなのいつも
言われてる事じゃない。」

「だって!あたし女じゃないって言われたんだよ?」

「確かに…瑛菜って本当に
おしとやかじゃないよねー」

「そうゆう、彩乃だってあたしの前では
だいぶ性格違うじゃん」



そうなのだ。
彩乃は裏表が激しすぎる。

皆の前での彩乃とあたしの前での彩乃は
まるで別人。