紅龍 ―1―

「…―じゃ、今からの俺は蘭の兄貴じゃなくて奥羽高校の理事長だから。」


と言って兄貴、じゃなくて理事長は学校について話してくれた。


この学校のほとんどの奴が"青虎"に族している事。

その中に現総長もいる事。

そして、その総長が今からの私のクラスに居ること。



橘 龍 タチバナ リュウ

まぁ奴とは一回、"総長"として会ったことあるから覚えてるけど…






「ワタシバレナイノカ!!!!」



凄い勢いで座っていたソファーから立ち上がる。



「お!!珍しく心配事か?心配すんなや!!てか、なんで片言?ロボットか!?」


そんな私の背中を思いっきり叩く兄貴。



流石兄貴―…
突っ込み上手いね。

You nice 突っ込み!!


私―…負けた!!!!!



―…って、


「ぷっ」


「「はははははっ!!!」」


今、結構大事な話してたよね?

なのにボケて突っ込まれるって―…


「私達周りから見て馬鹿じゃん。」

「だな。」



これが"紅龍元総長"兄妹です。




この床でお腹抱えて転げ回っている人間が、伝説と言われた



黒瀬兄妹です。