―――――…。
身体中に激痛が走る。
車には誰も乗っていなかった。
と言う事は、まんまと罠にかかったか―…。
頭は打ってない。
でも、腕は折ったな…
目の前に影ができる。
「すみませんねぇ。紅花様。いや、蘭様。」
私を見下ろす男。
たしか隼人にもらった黒蛇の資料に―…
「神崎…か…糞が…。」
黒蛇の幹部まで出てくるとは…
女一人に…。
情けない。
「名前を知っていてぐださるとは光栄ですね。
ふふっ。あなたに黒蛇の倉庫に来てもらいますよ。死なれては困るので…。」
頭が動かせないため奴の顔は分からないがきっと笑っている。
「―…。」
なに笑ってんだよ。
私を拉致るの?
なんて
言い返す言葉もでない。
ヤバイ―…
意識―…が。
そこで私は意識を手放した。
ごめんね
隼人―…
ごめんね
みんな―…。
言葉の代わりに涙が一粒静かに流れる。

