人の流れをぼーっと見ながら新発売の弁当を食べる。
「…なんか面白い事ないかな。」
海老フライを頬張りながら宮田に聞いた。

のんびりとお茶をすすっていた彼はこちらを見て言った。
「…例えば?」
「えー…。面白い事。」
「…。パソコンはあるんっけ?」

唐突な発言に一瞬はてなが過ぎる。
「…ぱーそーこーん。ないっけ?んなわけないよな?」
そう言って鞄をゴソゴソ漁っていた。

パソコン?パソコン…?
あることはある。
だからどうした?パソコンで遊べと?どう遊べと?

口を半開きにしたまま眉間にシワを寄せていたようで、
「…変な顔やめれ。」
と眉間にシワを寄せた変な奴に言われ口は閉じた。

それにしても…。
「何?パソコンって…。まさか、パソコンで遊ぶなんてオチじゃないよね…!?」

焦る自分に、彼は無言で授業中に読んでいた雑誌を渡してきた。
ただのゲーム雑誌?
いや、さっきコンビニで立ち読みした雑誌だ。
ペラペラとページをめくっていると、宮田はごちそうさまと言った。
「あと5分だから先行くよ!」
と、お盆を片づけに行った。
今日は僕は荷物係なのだろうか?
置いてけぼりは困るので、急いで2人分の荷物を抱えて後を追った。