自分のとった行動に少年は気恥ずかしくなりましたが

何しろ少女は気づきもしません。




もし彼女が気付いたらどうなるだろう


嫌われてしまうかもね




そんなことを考えていると

風のいたずらで少女の髪の毛はまた顔の方へ




少年は微笑みながら

また髪の毛をはらってあげました。




先日の少女の言葉を思い出しながら





「昔、異性に髪の毛を触らせるのはとってもエロティックな事だったんだよ。」


鼻息荒く語る彼女を思い出すと思わず笑みがこぼれました。


何故か少女はそういうテストに関係ない知識には詳しかった

しかも古典に関してのみ




ふと人の気配がしました。



「あれ?黒坂、忘れ物?」