「隣のクラスの女の子で、よくうちのクラスの担任に質問に来てた子。」

「高校時代好きだった子?」
「お前がその話しろって言ったろ?」
「ごめん、続きよろしく。」

「続きも何もそれだけ。告白もしなかったし。」
「しなかったの?何で?」
「出来なかったんだよ。何か恥ずかしくて。」


修は結構饒舌だから『恥ずかしくて告白出来なかった』なんてとっても意外だった。


「逆に聞いて良い?」
「良いわよ。」



「お前は俺の何が好き?」
「全部。」

もちろん即答。修はなんかずるいな、と苦笑いしたけどしょうがないじゃない。



事実だから。


修に告白したのは私。
だって『好き』って気持ちは言わないと伝わらないと思ったから。
当時私は中学生で
修は大学生だったからって


ちょっと焦っていたのも事実だけど。


修と並んでもおかしくないように
大人っぽい格好をして
話し方にも気をつかった。
同級生の男の子なんて
修に比べたらみんな子供だった。


早く大人になりたかった。
でも私が大人になる前に修に彼女が出来たらどうしようって






それが恐かった。





だから修に告白した。
私が大人になるまで
ううん、


大人になってからも

ずっと一緒にいてって。



私はそのくらい修のことが好きだった。

あ、過去形にしたらいけない。


今も好きだから。


そんな私だから

告白するのが恥ずかしい、っていう気持ちは



わからない。