「は?」
「は?じゃなくて、元はお前が言い出したんだろう?だから俺、ちょっと考えたんだけど。」
 修はポケットを探って小さい箱を取り出した。



私は勘がいい。



おそらく指輪だ。



でも


「この前誕生日にも指輪貰ったよ。」
「あれはお前が自分で選んでねだったやつだろう。」
「うん。」
「とりあえず開けてみろ。」

開けてみる。









あ?

い?

う?
  




え?











「おおぅっ?」

「お前はおっさんか。」



だって


だって


だって




これ




「いくら?」

「そこ?」
  



リングケースに入っていたのは
明らかに私がこの前ねだったのとは桁外れの



ダイヤのリング。


きれい・・・・・。
本物初めて見たかも・・・。






「世間一般で言う給料三か月分だよな。」

「そんなにしたの?」

「いや、そこまでしてないけど。一応俺にもけじめがあるから。」

「けじめ?」


「絢子もいつまでも子どもじゃないって事。この前絢子に言われて、考えてみたけど、やっぱ今すぐにって言うのは無理だから、とりあえず、予約って事で。まあ、絢子が大学出る前に、俺に飽きたら話は別だけど。」




飽きるわけ無い。








すっごい嬉しい






すっっっっごいクサイけど





不覚にも私はぼろぼろと泣き崩れてしまった。


周りから変な顔で見られるくらい。




修は私の涙が止まるのを待って呟いた。

「不安だな。」
「何が?」

「絢子は美人だしいい女だからどこに行っても絶対男が放っておかないからな。」


非常に不安だ。と言って修は頬杖をついた。




神様ありがとう
後々貴方が公平な判断を下したと言われるように


とりあえず





これからは修のことを
「ロリコン」
っていうのは一切止めにします。