風が吹いている
私だけが感じている


昨日、突風によろめき

今日、向かい風と戦い

明日、どんな風が私を迎えるのか


いつだって風はきまぐれ


昨日、激しい嵐に巻き込まれ

今日、冷たい風が吹き荒んでも

明日、柔らかな風が
私の頬を撫でていくかもしれない


そして今日も風が吹く


決して消え去ることのない風が

誰も感じることのできない風が

無言なのに
私にたくさんのことを語りかけて


そんな風が吹いている


私だけが感じている──……