「桃、桃、桃…」


―ドン


廊下を歩いていると思いっきり誰かと肩がぶつかった


「ってぇ」

「あ、ごめんなさい」

「…沙希かよ」


…へ?

ずっと下を向いていた私は顔をあげる


「大地かよ」


彼の真似をしてため息をつく


大地は私の幼馴染みで、小さい頃からずっと一緒にいた。


最近はちょっと話すぐらいだけど。