「うん、大丈夫。
昨日ね、教えてもらったんだ。
保健室の先生の、坂本先生に。」
坂本の方をチラッと見て、フッと笑いながら続ける。
〈そうか、ならいい。
今そっちはどんな状況だ?〉
「今近くに、坂本先生と野田先生と葛城先生がいる。
なんか伝えようか?」
「「!!」」
驚いた表情を見せる、野田と葛城。
坂本は私に背を向けていて、表情はわからない。
なぜか、それが寂しいと感じた。
〈ああ…じゃあ、三人にすべて話して、本部にご同行を願え。
憐、お前の正体も話して構わない。
一週間以内に、だ。〉
「ん、わかった。
じゃあ、また今度電話するね。」
そう言って、電話を切る。

