「そうだ、チトセ
 せっかく仲良く
 なれたんだし
 これから
 どこか行かない?」

「ごめん、今日は
 用事があって」

「まさか、ヒサ兄と
 だったりして?」
 
私の顔を覗き込む
彼に似た、なぎ。

「ううん、違うよ
 帰ったら、祖母と
 夕食の買い物に
 出かけるの
 腰痛がひどくて、荷物
 持ってあげないと
 ・・・」

「そうなんだぁ
 それじゃ、仕方ないね
 そうだ、携帯の番号
 教えて、アドレスも」

「うん、いいよ
 じゃあ、赤外線で」

二人が取り出した携帯は
色違い・・・