黒紅花

「何それ、小さい
 
 でもいいや、ありがとう

 かわいい


 さあ、話は後にして
 中に入ろう
 
 寒いよ」

「うん、そうだね」


なぎの腕に絡めた私の腕。


「キャー、なぎの腕
 冷たくなってる
 
 もしかしてずっと待っててくれたの

 ごめん、風邪ひいちゃうね」

「ほんとだよ

 待ちくたびれたぁ~」

「ごめんごめん」


そんな私達の後を何も言わずに歩くひさぎ。

振り向いた私は問いかける。


「ねえ、ひさぎ

 なぎ、とっても綺麗だね?」

「ああ」

「って、ヒサ兄それだけ?」

「ああ」


不愛想なひさぎの返答に、不満気味のなぎ。

花嫁を嫌な気持ちにさせちゃいけない!


「もう、ひさぎってば照れちゃって

 なぎがあまりにも綺麗で
 言葉が出ないんでしょう?

 あっまさか、泣いちゃってる?」