黒紅花

貴方の顔、今度はほんの少し怒ってる。

「お前に無くても俺にはある

 チトセ
 俺の前から勝手に消えたお前には
 俺の誘いを蹴るなんてこと絶対に
 できないし許されない

 分かるよな?」

「……」

戸惑うしかない私を見つめて貴方は言った。

「こうなったらしかたない

 バイト終わるまで待ってるわ」

「えっ!
 
 そんなっ、まだ三時間はあるのに……
 
 ひさぎ仕事は?」

「俺のことは心配いらねえよ
 今日は休み

 とりあえず腹ごしらえと行きますか

 何がお勧め?」

「……」

ひさぎってば、何言ってるの?

本当に三時間も待ってるつもりなの?


接客もなんのその!

お客様であるひさぎの問いかけを放って考えてる私のことを、この場所から押し退けたのは先輩。