「チトセ、今日
 一緒に帰れる?」

「うん、いいけど
 私、食堂の掃除当番
 だから・・・」

「いいよ、教室で
 掃除が終わるの
 待ってるね」

なぎが笑うと私の胸は
ドキドキする。

彼女の笑顔が

彼の笑顔に見える。

この学校に通い出して
二ヶ月とちょっと。
やっと、話せる人が
できた。

話せる人・・・

友達・・・

友達と呼んでも
いいのかなぁ・・・

掃除を終えた私は
待たせている
なぎの元へ急いで戻る。

覗いた教室の中に
人だかりを見つけた。