「ううん、たまに電話で話すだけ
 会いたくないんでしょう
 
 叔父と愛し合ってた妹になんて
 気持ち悪くてさ」

なぎは無理に苦笑いしてみせた。

「そんな……

 トキワ君とその付き合ってるって
 ことは叔父さんとは?」

「チトセ

 聞いてくれるぅ」

なぎは、ずっと誰にも言えず胸の奥に秘めていただろう想いを私に向かって吐き出す。

「ユウさん

 あの男ったらね……」


なぎの可愛い声に被る

ドドドド・・・バイクの低いエンジン音。

たった今、消えた。

カフォの前に停められた一台のバイク。