黒紅花

震える体

深い闇

深い傷跡

悲しい思い出がよみがえる。

「チトセ?

 震え(てる)・・・」

「や、めて・・・」

こんなにも、愛しているのに・・・

「チトセ?」

愛しい貴方に名を呼ばれているのに
私の体は強ばるしかないの?

自分で抱いて欲しいと願いながら
数分後には貴方から逃れたいと
願ってる私っていったい、何?

でも、そう

これが、私の本音・・・

過去に罪を背負った私が受ける罰は
愛する人と愛し合えないこと。

ひさぎの手、私の頬に触れそう。

「イヤ・・・」

私は胸元を隠し、貴方から顔をそらした。

そう、私は苦しさに耐えかねて
愛する貴方を拒絶した。