黒紅花

ひさぎは、そんなつもりではなく
私のことを大切に思ってこの手を
解いたんだと思うよ。

『貴方に触れたいけど
 触れられない
 
 私、怖いの
 こわい・・・』

ある思いに怯える私を、貴方は
知ってる。

だけど、私の心は拒絶されたよう
に感じた。

必要とされない悲しみ・・・

こんな風に感じたのは、きっと
元彼女の存在のせい。

貴方が苦しい時、偶然だったと
しても、求めたのは私ではなく
彼女だった・・・

囚われた私の心は、苦しい。

苦しい・・・

苦しい・・・

『こんな気持ちに苛まれ
 支配されなきゃいけないのは

 全て

 私がいけないから・・・

 私のせいなの・・・』

私は、自分のベッドに戻ろうとした
ひさぎの腕を掴んだ。

強く強く・・・