黒紅花

ただ、愛してる

その言葉だけでいい。


ただ、胸に宿る

この想いだけでいい。


そのはずだったのに・・・

私の心は、さっきからおかしい。


ひさぎの傍に居るだけじゃ物足りなくて

触れ合えないだなんて、そんなの絶対に
駄目だって思ってる。

ひさぎに借りたカーディガンの前ボタン
を全部留めた私は制服を隠して、ひさぎ
と手を繋ぎ部屋へと急ぐ。

「チトセ、大丈夫

 そんなに急ぐことないさ」

こうして手を繋いでるだけじゃひさぎは
どっか行っちゃう。

元カノの元に行っちゃうよ・・・


過去に失くしたもの

今失くしそうなもの


私の心は・・・