黒紅花

「ナギ・・・?」

「ヒサ兄は、私なんかよりも
 繊細で傷つきやすくて、兄
 である分、ずっと寂しさや
 悲しみを我慢して生きてる

 そんなヒサ兄の愛は、時に
 重く窮屈に感じるかもしれ
 ない」

なぎは、大きく息を吸い込み
語りだす。

「だけど、チトセ
  
 お願い
 
 どうか、ヒサ兄の傍に居て
 あげてください
  
 元カノのようにヒサ兄から
 逃げないであげてほしいの

 行き過ぎた愛情表現でも
 受け止めてあげてほしい」

なぎの言葉に私は大きく頷いた

「うん、ナギ、心配しないで

 私は、ひさぎから逃げたり
 しないよ・・・」