黒紅花

『お前は、もう
 俺の妹でも何でもない』

ひさぎの悲しい瞳を思い出し
なぎは涙を流す。

「ううん
 
 もう二度とヒサ兄は私の事
 妹だなんて言ってくれない」

「ナギ、そんなことない

 そんなことないよ
 
 ひさぎの妹は、ナギ
 この世にあなたしかいない
 
 二人の間に流れる血は同じ
 
 混乱している今、ひさぎが
 ナギを受け入れるには少し
 時間がかかるかもしれない

 だけど、いつか分かりあえ
 る時が必ずくる」 

「そうかなぁ?」

「うん、だいじょうぶ」

二人の繋ぐ手

なぎは、ギュッと強く
私の手を握りしめた。