昔からそうだった。
ふわふわでカワイイ物が好きなのに…言われることは決まってる。


『千歳にこういうのは似合わないよ。』

いつも笑って頷いてきた。

可愛い物は我慢した。自分には似合わないのだと言い聞かせて…。


「ん?このクマでいいのか?取ってやるぜ?」


「私…そういうの似合わないから…。

ちょっとトイレ言ってくる。」


アレ可愛かったな…。欲しかったのに…。


石崎くんの所に戻ると、彼はクマのぬいぐるみを手に持っていた。


「ホラ、これ取っといてやったぞ。」