夕方、家の近くに建つスーパーで今晩のおかずをカゴの中に入れていると、お昼のランチで一緒に食べていた友人の言葉を思い出した。

「和也君とは大丈夫なの?」

私はアイスミルクティーを呑むのを止め、唖然としてしまった。

「どうしてそんなこと聞くの?」

言うと友人は眉間に皺を寄せた。

「花に対しての反応が冷たすぎる」

確かに彼は世の彼氏さん達と比べると冷たいのかもしれない。手に持っていたストローを、ゆっくり回しながら考えてみた。

(でも……)

「和也さんは優しいよ」

私が笑って答えると、花が良いならいいけど、と友人はまだ不満が残っているような顔をして、残りのランチを平らげた。