「………良いよ。」 「………っ本当?」 「あぁ、はやく行ってやれよ」 啅未くん…アリガトウ。 最初、苦手だった。 啅未くんも… 摩菜未さんも。 でも、今では好き。 大好きだよ…。 でも私には、もっと… 大切な人…。 大吾がいるの。 大吾だけは譲れないの。 ハァ…ハァ。 もぅ、どれくらい走ったのだろう…。 私は、必死に大吾を探した。 やっと…、やっと見つけたっ! 「ハァ…ハァ、大吾っ!」 精一杯叫んだ。 大吾はビクッとして、こっちを向いた…。