それから数十分後
私たちを乗せたバスは
合宿所に到着した。
『すーずね、気分どう?』
「あ、美衣。大丈夫だよ!」
『そう、よかった。』
『ふたりとも、早く準備して?』
後ろから柚木さんに
声を掛けられた。
「あっ、うん。」
その顔はまた
いつものように
少し不機嫌そうで
私はいわれるままに
バスの外へと出た。
前を歩いている
美衣と柚木さん。
ふたりを見つめて
私は思った。
美衣は高校で初めて
出来た友達。
柚木さんは
好きな人の彼女で
あろう人。
ふたりとも
マネージャーという大切な仲間。
そんなふたりには
自分の気持ちを
話したいと思った。

