今日は、初出勤に相応しく外は春らしい良い天気。
紗綾がこれから一年間、担当するのは5歳児クラス。
基本的に新米の保育士は、3歳児クラスを担当することが普通なのだが、
今年はもう一人新しい保育士が入るため紗綾は5歳児クラスになった。
もう一人の保育士とは、紗綾の大学のときからの友人の木山千晴‐キヤマ チハル‐である。
どこにでもいる平々凡々な顔の紗綾とは違い、
千晴は老若男女問わず好かれるふんりとした雰囲気の子で、顔は美人と言うよりは可愛い感じ。
だから子どもからも人気がある。
それに比べ紗綾は、身長は156cmとそんなに高くないもののこの猫みたいに鋭い目が子どもと仲良くなるのを妨げる。