何なのよ~?!

掃除が全然はかどらなかったじゃない。
ひとりでした方が早かったわ。


なんてぐつぐつと煮え返る思いに蓋をして、明日も園児たちが元気に遊べるように部屋の掃除に勤しんだ。


「終わったぁ。」

それから10分程で部屋の掃除や靴箱の掃除が終わった。


掃除をしている時にアキヒロを見かけたが、無視を決め込んで紗綾は気づかないふりをした。



紗綾がこれほど男嫌いになった原因には、千晴が関わっている。

元々、男子と関わりを持つ機会がなかったというのもある。

しかし、大学一年生の時に千晴が不審者に襲われそうになり、その時の千晴を知っているため、より一層苦手意識が強くなった。


紗綾は、男は汚くて、自分の欲のままに動く生き物である、と思っている。

男の人がみんなそういうわけではないのにいざ目の前に男の人が現れるとどうしても拒否反応を起こしてしまう。