晴れのちキミとわたし


ドキッとしたって何よ?!

嘘、嘘。

こんな保育士なのに茶髪の人なんて認めない。


友達の千晴も茶色に近い髪の毛なのにそれは棚に上げてキッとアキヒロを睨んだ。


「ま、そんなに睨まない。」

「睨んでなんかません。元々こんな目つきなんです。」


何とも子供地味た反論をしながら紗綾は手元にあるクマのぬいぐるみに除菌スプレーを吹きかけた。


「そっ?これから、よろしくね新米ちゃん♪アキヒロ先生って呼んでね~。」


い、いやぁぁああっ!


「呼びませんよっ!もう、いいですからあっち行ってください。高城先生っ!」


当てつけのようにアキヒロを苗字で呼んでやった。

アキヒロは、その紗綾の態度に一瞬驚いたように目を見開いて、さっきの意地悪っ子のような笑顔を浮かべた。


「アキヒロ先生~っ!」

園長先生の呼ぶ声に反応したアキヒロは、ポンポンと紗綾の頭に触れて去って行った。