健太さん(?)は、ブツブツ言いながらも、アタシを自分の隣の座席へおろした。
ありがとうございます、って言うと、軽く微笑んでくれた。
その表情はすごく優しくて、一瞬胸がドキッとした。
だけど健太さんはホストだし、好きになるなんてありえないなあって思って、首を横にブルブル振った。
しかしアタシのそんな行動は誰も気にしてなく、普通に皆で会話して盛り上がってる。
「しかし、瞬も面食いだよな~。
こんな可愛い子見つけるとか」
健太さんがアタシの頭をグシャグシャ撫でて、皆に同意を求めるように目で合図した。
「健太さん!
せっかくアタシと亜月さんでセットしたのに!
グチャグチャじゃないですか!!」
菜々美が目を吊り上げて健太さんを睨んだ。
健太さんは笑いながら、両手を顔の前で合わせて菜々美に謝っている。
「もうそろそろ出発したほうがよくね?」
直人くんがそう言うと、健太さんも頷いて運転席へ行った。

