「皆ね、瞳が悠馬のことを家族みたいって思ってるの知ってるから」
心の中読みました?
軽く引いてると、次はチョップを食らった。
涙目になれば、女子がアタシの周りを囲んだ。
「皆、瞳の涙を男子に見せちゃ駄目だからね!」
「「「「「「おう!」」」」」」
意味が分からないんですけど。
ため息をついて、菜々美の頭に手を載せる。
「6時間目、始まってる。
田渕先生、来てるんだけど」
入り口を指差せば、皆焦ったように自分の席に戻っていった。
だって入り口には、困ったように、泣きそうな若い世界史の先生、田渕が居たから。

